【閉店】『スズメバチ 新大阪店』~何故に「ハチ」を名乗るのか~
大阪の辛党の間では最早伝説と化している辛口料理ハチ。
オーナーの婆ちゃんが引退し、あの極辛カレーは二度と食べられないものと思っていましたら、
なんやらハチフリークだったお客の1人が引き継いだとかなんとか。
ただ、レシピは受け継いでおらず、独学で味を再現してるとかなんとか。
……ん?それって継いだ事になんのか?(-`д-;)
しかも復活当初はハチを名乗っていたが、その再現性の低さからファンの怒りを買い大クレーム。
店名を『辛口料理スズメバチ』と改名する事になったと聞きます。
とまぁ余りにネガティブな噂ばかり入ってくるので今まで足が向きませんでしたが、
会社の事務所近くに『辛口料理スズメバチ 新大阪店』がOPENしてるのを発見。
つーかFC展開してんのかよ…。
最早何の期待感も湧きませんが、ワシも一応は旧ハチのファンの端くれ。
どんな事になってんのか、この機会に確かめに行ってきました(・ω・)
JR新大阪駅からざっと徒歩10分くらいですかね。新御堂筋から西に入った辺りに店舗発見。
ビルの1Fなんですが、店頭には看板設置の為か足場が組まれておりました。
かなり急ピッチなOPENやったのか、看板はビニールの簡易的な代物です。
店内はコの字型のカウンターオンリーで、オーソドックスなチェーン系のレイアウト。
そしてハチのイメージに合わせた赤の配色。
あの怪しい雰囲気は微塵も無い、良くも悪くもスッキリしています。
カウンター内側のキッチンには、店のオーナーと思しき男性が1人で営業。
席に着いてメニューを拝見。
旧ハチと同じく基本メニューは「カレーライス」のみ。
スズメバチでは「肉無し」or「肉入り」を選べる仕様、そして「たまご入り」の3種類です。
まぁ今回は普通に「カレーライス(肉入り)」をオーダー。
ルーはおかわり自由のポットが無くなり、足りなかったら注ぎ足してくれるシステムになってました。
【カレーライス(肉入り)】1,000円
見た感じはややハチの面影を感じさせるヴィジュアル。
ちょっと粘度が低そうなトコに一抹の不安を覚えながらも、とりあえず一口。
ふむ…強めの辛さの中にじわっとくる酸味。
スパイスの風味はやや浅いながらも、まずまずのコクを感じます。
ただ、これを「ハチのカレー」と呼ぶのは如何なものか。
まず辛さですが、あの脳天直撃する様な鮮烈さは全く鳴りを潜め、「一般的な辛いカレー」程度。
ハチフリークは勿論、普通に辛党の人でも難無く食べられるレベルです。
そしてあの奥深さ、激辛の奥に潜む甘みが全く感じられず、実に単調な辛さのみが主張。
具に関しても、あのゴロゴロと入っていた角切り牛肉は、出汁を取った後みたいなフニャフニャのバラ肉に。
あらゆる点で旧ハチに及ばない、全くの別物と言える代物です。
(似てるとすれば、ライス大盛り無料っつーボリュームくらいですかね)
そして気になったのが、旧ハチ時代は勿論、現本店でも900円のカレーが1,000円ってどういうこっちゃ。
シャバ代の違いかFC故か知りませんが、ハッキリ言って高いです。
正直、1,000円超えのカレーとなると相当なクオリティを求められると思いますが、
個人的嗜好として、このカレーに1,000円の価値を見出すのは、些か難しいですね。。。
残念ながら、良くない評判通りの結果になりました。
「似て非なるもの」とは正にこの事ですな。
方向性としては似ているので「ハチ・リスペクト」と呼ぶ程度なら良いでしょうが、
この再現性の低さでは往年のハチファンが怒るのも無理ないです。
現オーナーはハチを継ぐにあたって「聖地を残したかった」と仰っているそうです。
その想いは分からなくもないですが、店とは「場所」ではなく「味」だとワシは考えます。
チェーン展開・FC化も結構ですが、まずは「おばちゃんの味」を再現し守る事が、
真の意味での「聖地を残す」事になるんじゃないですかね。
【スズメバチ 新大阪店】
ジャンル:欧風カレー
電話:非公開
住所:大阪府大阪市淀川区西中島6-5-13
交通手段:JR東海道本線 新大阪駅から徒歩約8分
営業時間:11:00~15:00/17:00~20:00
定休日:日曜・祝日
駐車場:無
サイト:http://www.hachicurry.com/
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